癌抑制遺伝子p53は約半数の癌で変異が認められ,p53欠損マウスでは悪性リンパ腫が早発する。しかし,細胞周期停止に影響するp53アセチル化部位に変異をもつマウスでは早期の発癌が認められないことから,p53の癌抑制作用には細胞周期停止作用とは別の作用が関与する可能性が示唆されていた。活性酸素によるDNA障害は発癌に関与するが,p53によって転写が亢進するTIGARなどの遺伝子は細胞内酸化レベルの低下を介してp53の癌抑制作用に関与する可能性が考えられている。この論文ではp53が尿酸トランスポーター遺伝子SLC2A9の転写を亢進し,抗酸化物質である尿酸の取り込みを介して細胞内酸化レベルを低下して癌抑制作用をもたらす可能性を示した。
                最新文献紹介
              
 <i>p53</i>は<i>SLC2A9</i>の転写を亢進させて細胞内に取り込まれた尿酸の抗酸化作用により癌抑制作用を示す
                  掲載誌
                
 
                  高尿酸血症と痛風
                  Vol.25 No.2 108,
                  
                    2017
                  
 
                    著者名
                  
  
                          細山田真
                        
 
                    記事体裁
                  
  
                          抄録
                        
 
                    疾患領域
                  
  
                          代謝・内分泌
                        / 
                          膠原病・リウマチ性疾患疫
                        / 
                          癌
                        
                    診療科目
                  
  
                          一般内科
                        / 
                          リウマチ科
                        / 
                          腫瘍内科
                        
 
                    媒体
                  
 
                      高尿酸血症と痛風
                    
 
          ※記事の内容は雑誌掲載時のものです。