<< 一覧に戻る

特集 高尿酸血症・痛風治療薬の臨床薬理

3.各論 1)アロプリノール

藤森新

高尿酸血症と痛風 Vol.25 No.2, 37-41, 2017

アロプリノールはプリン代謝経路の最終段階に働くキサンチン酸化還元酵素(XOR)を阻害する酵素阻害薬で,1964年より痛風治療に導入され現在も世界中で広く使用されている。アロプリノール自体XORによってオキシプリノールに代謝され,オキシプリノールが還元型XORの酵素反応中心と共有結合することで,XOR阻害効果を発揮する。オキシプリノールの血中半減期が18~30時間と長いため,本剤による尿酸生成抑制効果は長続きする。アロプリノールとオキシプリノールはともに腎排泄性の薬物で,オキシプリノールは尿酸トランスポーター1(URAT1)によって再吸収を受けるため,URAT1阻害作用を有する薬物との併用時には血中濃度が低下して効果が減弱する可能性がある。プリン骨格を有する薬剤(6-メルカプトプリン,アザチオプリン,ビダラビン,ジダノシン,テオフィリンなど)は基本的にXORにより不活化を受け排泄されるため,本剤との併用で作用(有害事象)が増強する可能性がある。本剤はアレルギー反応によってときにStevens-Johnson症候群(SJS)や中毒性表皮壊死症(TEN)などの重症薬疹をきたすことがあり,その発症にはオキシプリノールの血中濃度の上昇やHLA-B*5801遺伝子が関与する。本剤は痛風関節炎のみならず,尿酸との関連が深い種々の病態を改善することが実地臨床ならびに臨床研究で示されている(腎結石予防,腫瘍崩壊症候群の予防,腎機能障害の進展抑制,降圧効果,血管内皮機能の改善など)。
「KEY WORDS」オキシプリノール,キサンチン酸化還元酵素(XOR),重症薬疹,HLA-B*5801遺伝子,薬剤性過敏症症候群(DIHS)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る