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急性膀胱炎を繰り返す成人女性に対するクロレラの再発予防効果に関する臨床研究
排尿障害プラクティス Vol.27 No.1, 77-82, 2019
短期間に尿路感染の再発を繰り返す女性を対象として,緑藻類のクロレラの膀胱炎に対する予防効果を検討した。クロレラ粒を12週間連続投与し,投与前後の尿路感染の発生頻度および抗菌薬の使用日数などを比較した。尿路感染症の発生頻度は,投与前は1年間で7.2回に対し,投与後は0.5回(1年間に換算した場合)と顕著に減少した。抗菌薬の使用日数も投与前の11.9日/3カ月に対し,投与後は3.1日/3カ月と顕著に減少した。IPSS総スコア,IPSS蓄尿症状スコア,IPSS排尿症状スコアおよびIPSS-QOLスコアのいずれもで,投与前に比べて投与後は有意な減少が認められた。以上より,クロレラの内服は,尿路感染を繰り返す女性患者において,尿路感染症の予防効果とともに下部尿路症状を改善する可能性が示唆された。
「KEY WORDS」クロレラ,尿路感染,抗菌薬,IPSS総スコア
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。