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特集 パーキンソン病の排泄障害

パーキンソン病の排便障害(1)パーキンソン病のイレウスと便秘

舘野冬樹榊原隆次

排尿障害プラクティス Vol.21 No.1, 47-51, 2013

パーキンソン病(PD)の排便障害は, 非運動障害の中で最も多いもののひとつと考えられる. 排便障害は全体の70%にみられ, しばしば運動障害に先行してみられる. 内訳は排便回数の減少, 排便困難などの排便症状(便秘)が多い. 中には病態機序として, 大腸通過時間延長, 直腸固有収縮低下, 腹圧低下, 排便時の奇異性括約筋収縮(PSD)が高頻度にみられる. 病理学的検討, 動物実験での結果から, これはおそらくPDの末梢病変, すなわち腸管壁内(Auerbach神経叢)副交感神経線維の変性・レヴィー小体出現を反映しているものと思われ, 一部, 黒質, 青斑核の病変も関与していると思われる. 便秘がPDに先行しうることが疫学的に示されていたが, PDのバイオマーカーであるMIBG心筋シンチグラフィーを用いると, 運動症状が全くない便秘のみの時期にPDを予見できる場合がある. 排便障害は, ADL・QOLを害する一因であるが, 適切な治療により改善するため, 積極的な加療が望まれる.
「Key Words」排便障害, パーキンソン病, MIBG真菌シンチグラフィ―

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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