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特集 BPHの診療ガイドライン

BPHの病態:LUTS,BOO,OABの捉え方

横山修

排尿障害プラクティス Vol.20 No.4, 7-12, 2012

下部尿路症状を来す疾患は多彩であり, 必ずしも前立腺に起因しないことも多い. しかし, 50歳以上の男性で, 前立腺の腫大を認める患者の多くは下部尿路閉塞に起因する症状であると考えることができる. 前立腺の良性過形成(benign hyperplasia)は尿道周囲から始まり, 平滑筋と結合織から成る間質と, 腺上皮とその内腔から構成される. 間質と腺上皮とは増殖因子を介して相互作用があり, 性ホルモン, 炎症, アドレナリン作動性神経の刺激で増殖が促進される. 前立腺腫大に伴う尿道抵抗の増大(下部尿路閉塞)により排尿症状が生じる. 閉塞は膀胱の伸展・虚血・炎症・酸化ストレスをもたらし, 膀胱支配神経や平滑筋の変化および尿路上皮由来の伝達物質の放出などを介して蓄尿症状を生じる. 一方, 前立腺の小さな患者でみられる下部尿路症状は, 加齢などによる膀胱平滑筋の収縮障害や尿道の知覚神経の興奮で生じている可能性もある.
「Key Words」下部尿路症状, 前立腺肥大症, 前立腺性下部尿路閉塞, 排尿障害, 蓄尿障害

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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