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特集 脊髄損傷と排泄障害

括約筋切開術および括約筋部尿道ステント留置

百瀬均

排尿障害プラクティス Vol.20 No.3, 40-45, 2012

頸髄損傷患者では, 上肢機能障害のために実用的な間欠的自己導尿法を継続することの困難な例が多く, その排尿管理法にはいまだ標準化されたものがない. 括約筋切開術は, 排尿筋括約筋協調不全や自律神経過緊張反射を有する男性頸髄損傷患者に対する排尿管理法の有用な選択肢のひとつであり, 括約筋部尿道ステント留置は, さらにその発展型としての可能性が期待される方法である. 一方で両者ともにRCTに基づいたデータに乏しく, われわれはこれらの治療法の特性を十分に理解したうえで, 個々の症例ごとにその適応について判断しなくてはならない.
「はじめに」脊髄損傷による下部尿路機能障害では, 排尿筋括約筋協調不全(detrusor sphincter dyssynergia; DSD)が高頻度にみられる1). DSDは排尿時における膀胱内の高圧状態を引き起こし, 腎障害の危険因子となりうるだけでなく, 自律神経過緊張反射の誘因としても重大な病態である2).
「Key Words」頸髄損傷, 排尿筋括約筋協調不全, 括約筋切開術, 括約筋部尿道ステント留置

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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