目でみるページ Cardiovascular Pathology
Precision Medicineと心筋生検
CARDIAC PRACTICE Vol.31 No.1, 7-12, 2020
今世紀になり,がんの化学療法は殺細胞性抗がん剤を中心とした時代から分子標的治療薬の時代へと大きく変革し,日常の病理診断業務においてもゲノム医療が意識されるようになった。病理組織診の基本は肉眼所見とHE染色標本による形態観察であるが,組織型の情報に追加される免疫染色,FISH,PCRなどを用いた分子情報はコンパニオン診断(companiondiagnosis)と呼ばれ,乳がんや胃がんにおけるHER2,大腸がんにおけるKRAS,肺がんにおけるEGFR,ALK変異の検出も一般的な検査となって久しい。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。