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特集 Onco-Cardiology―がん化学療法と心血管合併症

基礎 ErbB/HERシグナルの分子標的薬による心毒性

The Cardiotoxicity of ErbB/HER targeting agents

中岡良和

CARDIAC PRACTICE Vol.27 No.2, 17-24, 2016

「ErbB(Her)受容体とそのアゴニストNeuregulin-1(NRG-1)とは?」Neuregulin-1(NRG-1)は,epidermal growth factor(EGF)ファミリーに所属する増殖因子の1つで,心筋細胞,乳腺上皮細胞,グリア細胞,神経細胞などのさまざまな細胞種で細胞増殖,分化,生存などを活性化する作用が知られる1)。NRG-1は受容体型チロシンキナーゼのErythroblastic leukemia viral oncogene homolog(ErbB)3およびErbB4と結合して,受容体のホモ2量体化またはヘテロ2量体化を誘導する。ErbB2は直接NRG-1と結合できないが,ErbB3やErbB4とヘテロ2量体化してNRG-1シグナルにかかわる(図1)1)-3)。受容体が2量体化すると互いのチロシンキナーゼ活性化が誘導されて特異的チロシン残基のリン酸化が生じて,細胞内のシグナル伝達が活性化される。
「KEY WORD」neuregulin-1,ErbB(HER),trastuzumab,angiopoietin-1,心筋細胞,内皮細胞

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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