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特集 交感神経と循環器疾患Revisited

最近のトピックス 交感神経とバイオニック医学

Sympathetic nervous system and bionic medicine

砂川賢二杉町勝

CARDIAC PRACTICE Vol.23 No.2, 25-28, 2012

「バイオニック医学」 交感神経系は副交感神経系とともに種々の臓器を神経性に調節して, 恒常性維持に大きくかかわっている. なかでも, 神経性の迅速な調節能力を生かして循環調節には主要な役割を果たしている. 循環調節の異常を自律神経系に介入して治療するバイオニック医学は, 損傷した調節機能を再建するとともに, 疾患によっては異常な調節を是正することで臨床的に効果を上げることができる. 本稿では, 交感神経活動の記録と電気刺激により可能となるバイオニック医学(生体と同じ論理での心拍数制御ペースメーカ, 生体と同じ血圧安定化機能再建のための神経刺激装置)の開発とその効果について概説する. 「交感神経活動による心拍数制御」 生理的状態では心拍数は自律神経により調節されている. 洞房結節が機能低下すると生理的心拍数調節が失われる. 心臓ペースメーカにより徐脈だけは避けることができるが, ペースメーカによる心拍数制御は不完全である.
「KEY WORD」循環調節,機能再建,心拍数制御,血圧安定化,伝達関数

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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