<< 一覧に戻る

特集 栄養管理における微量元素

長期TPN管理における微量元素の過剰

Overdosage of trace elements in long-term TPN patients

上原秀一郎

栄養-評価と治療 Vol.31 No.3, 44-45, 2014

「SUMMARY」市販されている複合微量元素製剤は安全性の確認された長期投与可能な薬剤である. しかし中心静脈栄養施行中には半ば強制的に静脈内投与されていることから, 個々の病態や個人差によって過剰症をきたす可能性を常に孕んでいる. わが国ではマンガン過剰症が報告され, 最近では鉄過剰状態が指摘されている. 投与量の決定には定期的な血液検査モニタリングが必要であり, 長期使用に際しては少なくとも3~6カ月に1回の血液検査を施行して, モニタリングすべきである.
「I はじめに」中心静脈栄養(total parenteral nutrition;TPN)施行時には微量元素欠乏症が起こることが報告されていることから, 現在, TPN施行時には複合微量元素製剤が投与されている. 特に鉄(Fe), 銅(Cu), 亜鉛(Zn)などの投与が必須であるとされ, 十分な投与量が必要とされる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る