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特集 第35回日本栄養アセスメント研究会発表演題より

外来維持血液透析糖尿病患者における体成分分析による栄養評価―治療による影響―

Nutritional assessment by analyzing body composition in diabetic patients under chronic hemodialysis in the outpatient setting - The effect of treatment option -

丹藤雄介松江優香磯谷孝佐藤江里柳町幸長尾典子佐藤真奈美古川恭子伊藤由佳川浪昭子田村英嗣工藤與寿佐藤浩平中村光男

栄養-評価と治療 Vol.30 No.1, 27-30, 2013

「SUMMARY」維持透析療法下における糖尿病患者の栄養状態が, インスリン療法からDPP4阻害薬治療への変更でどのような影響を受けるかを, 血中栄養指標と生体電気インピーダンス(BIA)法による体成分分析で検討した. 観察期間中, 低血糖はなくグリコアルブミン(GA)値も改善したが, DPP4阻害薬変更群で有意ではないが骨格筋量減少傾向を認めた. この治療法の変更は安全で有効であったが, 体組成の変化についてはさらに長期間での検討が必要と考えられた. 「I はじめに」2型糖尿病患者において血糖コントロールを良好に維持することは, 合併症の発症や進展, 死亡リスクを軽減するために重要である1). しかし, 強化療法による厳格な血糖管理は場合によっては重症低血糖を招くため, 逆に死亡リスクを上昇させる可能性も報告されている2). 維持透析下の糖尿病患者では, スルホニルウレアなどの経口血糖降下薬の半減期が延長し, 低血糖の原因となりやすいことから, 原則的にインスリン療法が望ましいとされている3).
「KEY WORDS」透析,糖尿病,体成分分析,インスリン,DPP4阻害薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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