<< 一覧に戻る

第34回日本栄養アセスメント研究会発表演題より

Mini Nutritional Assessment®の研究

Validation of the Mini Nutritional Assessmen® Short-form(MNA®-SF)

久保知子山東勤弥

栄養-評価と治療 Vol.29 No.1, 14-19, 2012

SUMMARY
高齢者用栄養アセスメントツールのMNA®(MNA®-FV)は,「3群分け評価」の前半が「良好」で終了した場合,後半を含めた総合評価で70名中2名の外れ症例があったが,統計上問題はなく使用できる。また,MNA®-FVに代わり,その簡易型で体格指数(BMI)を使用するMNA®- SF(BMI)および下腿周囲長(CC)を使用するMNA®-SF(CC)は同様に使用できると考えられた。

KEY WORDS
■ 栄養スクリーニング ■ 高齢者 ■ MNA® ■ BMI ■ 下腿周囲長(CC)

Ⅰ はじめに

 わが国は世界有数の長寿国であるが,急速に高齢化が進み,高齢化率は2007年に21%を超えて超高齢社会となった。高齢者の罹患率は高く,その多くは慢性疾患であり栄養状態と深く関わっている。栄養療法を行うには,栄養アセスメントで対象者の栄養状態を正確に判断する必要がある。しかし,これまで高齢者に特化したアセスメントツールはなく1),高齢者の栄養状態を判定するアセスメントツールが望まれていた。1994年に初めて,65歳以上の高齢者用栄養アセスメントツールであるMini Nutritional Assessment®(MNA®)(図1)が開発され,MNA®- Full Version(MNA®-FV)とよばれている。

 MNA®-FVは,前半の6項目で「低栄養のおそれあり」と評価された場合,さらに後半の12項目について評価するので,対象者の栄養状態を詳細に評価することができる。しかし,所要時間が10分以上2)と長くなり,実用的なアセスメントツールではなかった。また,体格指数(body mass index;BMI)が算出できない場合,評価不能症例となるという問題があった。
 これらを解決するため,MNA®-FVの簡略型としてMNA®-Short Form(MNA®-SF)が開発された(図2)。

MNA®-SFは,MNA®-FVの前半部分の6項目に簡略したため,所要時間が4分以内3)と大幅に短縮できた。MNA®-FVの項目A~Eの5項目に,6項目として項目FをBMIの評価項目〔項目F1(BMI)〕で評価する方法〔MNA®-SF(BMI)〕と,BMIが算出できない場合,項目Fを下腿周囲長(calf circumference;CC)の評価項目〔項目F2(CC)〕で評価する方法〔MNA®-SF (CC)〕がつくられた。しかし,より詳細なアセスメントを行う場合,MNA®-FVを利用するようにMNA®-SFの欄外に記載されている。

記事本文はM-Review会員のみお読みいただけます。

メールアドレス

パスワード

M-Review会員にご登録いただくと、会員限定コンテンツの閲覧やメールマガジンなど様々な情報サービスをご利用いただけます。

新規会員登録

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る