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Ⅱ.各論

6.タンジール病の過去・現在・未来

The Lipid Vol.30 No.1, 79-86, 2019

タンジール病は,HDLコレステロール値とアポリポ蛋白A-1値の著明な低下およびオレンジ色の扁桃腫大,中等度の肝脾腫,末梢神経障害などさまざまな臓器へコレステロールエステル蓄積による臨床症状を伴うことを特徴とする常染色体劣性遺伝疾患である.HDLの主たる機能は末梢組織,特に動脈硬化プラークで過剰となったコレステロールの再回収であることから,タンジール病では,動脈硬化症のリスクが高いと考えられているが,不明な点が多く残されており,確立された治療法もない.タンジール病の病態解明は,HDLの代謝機構の解明と今後の新たな動脈硬化疾患へのアプローチにつながると考えられ,今後の報告に期待したい.
「KEY WORDS」タンジール病,動脈硬化症,ABCA1,HDL-C,巨大血小板

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

抄録