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特集 プレシジョンメディシンの現状と未来

Ⅱ.各論 8.ゲノム医療の倫理的・法的・社会的課題と政策

古結敦士大橋範子加藤和人

The Lipid Vol.29 No.2, 79-84, 2018

プレシジョンメディシンはゲノム情報を利用することがその一つの特徴であるが,ゲノム医療の実装に際して社会全体としてその倫理的・法的・社会的課題(ELSI)に取り組まなければならない.ELSIにはさまざまな問題が含まれるが,本稿では主に1.データの保護と利活用:個人情報保護とデータ共有・二次利用など,2.結果開示:偶発的所見と二次的所見など,3.ゲノム医療の提供体制:人材育成,遺伝カウンセリング,フォローアップなど,に関する諸問題と日本での取り組みについて概説する.また,最後に今後の臨床医療・医学研究の枠組みを考える上で重要となる「パートナーシップ」のありようの変化についても言及する.
「KEY WORDS」倫理的・法的・社会的課題(ELSI),データ共有,偶発的所見,二次的所見,パートナーシップ

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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