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特集 プレシジョンメディシンの現状と未来

Ⅱ.各論 2.「よいデータ」を蓄える電子カルテをつくるために

―プレシジョンメディシン(個別化医療)を育むデータってどんなもの?―

黒田知宏

The Lipid Vol.29 No.2, 41-48, 2018

プレシジョンメディシン(個別化医療)を育むためには,精緻で詳細なデータを,情報通信技術が活用できるように機械に読めるような形(machine readable)で,大量に蓄える必要がある.そのために最も好ましい方法は,病院などの診療現場からだけではなく,家庭も含めた生活空間全体において,センサー装置で計測したmachine originのデータを機械から直接収集し,医療者(人)が観察して記録したデータや,データを見て考え出した情報などのhuman originなデータと分離して蓄積することにほかならない.その実現のためには,医療記録のあり方だけでなく,医療のあり方そのものを情報化時代にあったものへと変革するほかないだろう.
「KEY WORDS」電子カルテ,情報量,サンプリング定理,machine readable,machine origin

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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