10数年前にもPPARsの企画をした.当時は,PPARファミリーの作用臓器と脂質糖質代謝への役割から動脈硬化への作用が議論された.
ご承知のとおり現在この領域は,転写因子クロストークネットワーク,転写共因子,エピジェネティクス,メタボロームやオミクス解析と,概念と手法両面で目覚しい進展があり,世界の理解は日々深化している.PPARαを巡ってもエネルギー代謝転写調節,炎症,臓器障害の知見がより深化した.そこで『The Lipid』の視点から今一度このVersatileなこの転写因子における脂質とさまざまな病態とのリンクを学ぶ必要があると思い本号を再企画した.各領域で第一線でご活躍の先生方にご執筆いただきこの場を借りて心より感謝申し上げたい.