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特集 新しいリピドーシス―中性脂肪と臓器障害―

Ⅱ.脂肪毒性の臓器特性 5.心臓血管における脂肪毒性―中性脂肪蓄積心筋血管症(triglyceride deposit cardiomyovasculopathy;TGCV)の病態から―

平野賢一

The Lipid Vol.27 No.3, 79-85, 2016

「Summary」正常心臓のエネルギー源は,長鎖脂肪酸(long chain fatty acid; LCFA)がその約7割を占める.通常,心筋細胞内には,極わずかな中性脂肪が存在するのみで,LCFAの供給はほとんど血流を介して行われる.心筋のみならずエネルギー源を供給する冠動脈壁自体のエネルギー利用についての理解も重要である.われわれは,心筋細胞と冠動脈血管平滑筋細胞に中性脂肪が過剰に蓄積する病態を発見し,中性脂肪蓄積心筋血管症(triglyceride deposit cardiomyocasculopathy; TGCV)として報告した.厚生労働省~日本医療研究開発機構のTGCV研究班として行ってきたTGCVの病態解析,診断法,治療法の開発について述べるとともに心臓血管における脂肪毒性について考察したい.
「Key Words」adipose triglyceride lipase,エネルギー不全,中性脂肪蓄積心筋血管症,中性脂肪型動脈硬化,血管平滑筋細胞

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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