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特集 新しいリピドーシス―中性脂肪と臓器障害―

Ⅰ.中性脂肪代謝の分子機構と臓器障害 1.脂肪酸合成と臓器障害

松坂賢島野仁

The Lipid Vol.27 No.3, 16-22, 2016

「Summary」細胞内の脂肪酸の供給は,食事や血中遊離脂肪酸以外に,糖質からの脂肪酸合成によっても行われる.内因性脂肪酸合成系は過栄養状態で活性化され,細胞・臓器への脂質の過剰蓄積によりインスリン抵抗性,小胞体ストレス,酸化ストレスといった機能障害を引き起こし,生活習慣病の原因となると考えられてきた.しかし最近,内因性脂肪酸合成を介した脂肪酸の変化が,エネルギー源としての役割を超えてエネルギー代謝やシグナル伝達を制御することが明らかになりつつあり,脂肪酸合成系への適切な介入による脂肪酸の「量」と「質」の制御が,生活習慣病の新規治療標的として期待される.
「Key Words」de novo lipogenesis,fatty acid synthase,Elovl6,stearoyl-CoA desaturase

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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