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特集 腸内細菌と脂質

Ⅰ.腸内細菌とその代謝産物の網羅的検討 2.腸内細菌の脂肪酸代謝と代謝産物の生理機能

小川順岸野重信

The Lipid Vol.27 No.2, 27-31, 2016

「Summary」腸内細菌が,食事由来の不飽和脂肪酸を,水酸化脂肪酸,オキソ脂肪酸,共役脂肪酸を代謝中間体として飽和化することを見出した.これらの代謝産物の宿主組織における存在の確認,ならびに生理機能の評価を試みた結果,腸内細菌に依存してこれらの代謝産物が宿主組織に存在すること,水酸化脂肪酸が腸管上皮バリアの保護機能,抗炎症作用を有すること,水酸化脂肪酸,オキソ脂肪酸が核内受容体LXR,PPARの制御を介して脂質の蓄積を抑制すること,抗糖尿病作用,抗酸化作用を有することを見出した.すなわち,腸内細菌の脂肪酸代謝に依存して生成する脂肪酸が,宿主の健康に何らかの影響を与えている可能性が示された.
「Key Words」水酸化脂肪酸,オキソ脂肪酸,抗肥満,抗糖尿病,抗炎症,抗酸化

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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