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特集 家族性高コレステロール血症(FH)の新しい治療

Ⅲ.FH 治療の位置付け スタチン,レジンおよびエゼチミブ

鈴木理代野池博文武城英明

The Lipid Vol.26 No.4, 47-52, 2015

「Summary」家族性高コレステロール血症(familial hypercholesterolemia; FH)は,遺伝子異常により著しい高LDLコレステロール(LDL-C)血症を呈し,早発性冠動脈疾患を発症する.したがって早期に診断し,いかに早く治療を開始するかが重要である.世界中で多くの実績があるスタチンを用いた治療が基本となるが,単剤では血清LDL-C値を目標までコントロールすることが難しく,多くはエゼチミブやプロブコール,レジンなどの併用を必要とする.さらに重症のホモ接合体FHではLDLアフェレーシスを必要とする.最近,スタチンの小児領域への適応が拡大され,より早期からわが国でもスタチン治療を考慮できるようになった.本稿ではFHの薬物治療にかかわる最新の研究成果をいくつか紹介する.
「Key Words」FH,スタチン,レジン,エゼチミブ,LDL-C値

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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