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特集 家族性高コレステロール血症(FH)の新しい治療

Ⅱ.FH の診断および評価 PCSK9

坂本憲一竹本稔横手幸太郎

The Lipid Vol.26 No.4, 30-35, 2015

「Summary」Proprotein convertase subtilisin/kexin type 9(PCSK9)は常染色体優性遺伝形式をとる家族性高コレステロール血症の第三の原因遺伝子として2003年に同定された.肝細胞表面のLDL受容体に作用してその分解を促進することが報告されており,機能獲得型変異では著明な高コレステロール血症を呈する.一方,機能喪失型変異を有する患者ではLDLコレステロールは低値であり,心血管イベント発症リスクも低いことが示されている.またヒトにおいてPCSK9の機能喪失は目立った異常を認めないことから,PCSK9は魅力的な創薬ターゲットとして注目されている.
「Key Words」PCSK9,家族性高コレステロール血症,LDL受容体,スタチン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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