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特集 リポ蛋白受容体―正常細胞と病的細胞における役割―

細胞機能から新たな病態解明へ GWASとリポ蛋白受容体

後藤田貴也

The Lipid Vol.23 No.4, 84-92, 2012

[Summary]脂質異常症に関するゲノムワイド関連解析(GWAS)で同定された遺伝子には脂質との関連が既知のものが多く, 生化学的手法を中心とした従来からの解析アプローチの正確性が示された. GWASは既存の概念にとらわれない新規標的分子の同定を可能とするが, その機能的関連の証明は必ずしも容易ではない. 実際に, 神経ペプチド受容体として知られるSortilin(SORT1)は脂質に関するGWASで発見された最大の新規標的分子であり, リポ蛋白の輸送や分泌とかかわることが示されているが, その方向性に関しては相反する結果が報告されている. 脂質治療と動脈硬化治療の観点から, SORT1の生理的な働きや制御に関するメカニズムの解明が待たれる. 「はじめに」2005年に国際HapMap project 1)により, 各々のハプロタイプを代表・特徴付けるタグsingle nucleotide polymorphism (SNP)とその最適な組み合わせが選定・公表されて以来, 高密度DNAチップの開発とも相まってcommon diseaseの遺伝解析にSNPを用いたゲノムワイド関連解析(GWAS)が広く行われている.
「Key Words」ゲノムワイド関連解析,遺伝子,動脈硬化,Sortilin,SORT1

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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