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特集 糖尿病の血管合併症

住民における糖尿病と大血管障害(久山町研究)

平川洋一郎清原裕

The Lipid Vol.23 No.2, 24-29, 2012

[Summary]福岡県久山町における75g経口糖負荷試験を用いた糖尿病の疫学調査の成績によれば, 時代とともに糖代謝異常が増え, 最近の地域住民のうち40歳以上の中高年者の約半数に何らかの糖代謝異常が存在すると考えられる. 糖負荷試験を受けた久山町住民の追跡調査では, 糖尿病は脳梗塞および虚血性心疾患の重要な危険因子であった. 特に高血圧およびメタボリックシンドロームを合併した糖尿病群では, 心血管病の発症リスクが相乗的に上昇していた. 心血管病の予防には, 糖尿病のみならず, 合併する高血圧, メタボリックシンドロームの包括的な是正・管理が必要である. 「はじめに」生活習慣の欧米化が進み, 高齢化社会を迎えたわが国では, 糖尿病, 肥満, 脂質異常症など代謝性疾患の増加が大きな健康問題になっている. なかでも糖尿病はさまざまな合併症をもたらすが, 特に大血管障害の脳梗塞や虚血性心疾患はしばしば致命的で, 発症後の生活の質に多大な影響を与えることが知られている.
「Key Words」久山町研究,糖尿病,脳梗塞,虚血性心疾患,メタボリックシンドローム

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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