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血管の画像解析

第9回 Ⅱ.末梢動脈へのアプローチ 頸動脈超音波法の活用

永野恵子長束一行

The Lipid Vol.22 No.2, 88-93, 2011

はじめに
 頸動脈病変の意義は,大きく二つ,脳血管障害の直接的な原因となり脳血管障害のマーカーであること,冠動脈を含む全身の動脈硬化のマーカーであることがあげられる.頸動脈病変の評価法としては,超音波検査,血管撮影,CTA,MRIがあるが,病変の形態と質的診断が同時に可能で,低侵襲で繰り返し行える頸動脈超音波検査がまず第一に行うべき検査といえる.本稿では頸動脈超音波検査の活用法とその意義について述べる.

頸動脈超音波検査による頸動脈の評価

 頸動脈超音波検査では総頸動脈から頸動脈洞,内頸動脈を観察する(図1).

検査方法としては,Bモード法,カラードプラ法で病変の有無・形態を観察した後,パルスドプラ法で血流パターンを観察し,血流波形,血流速度の測定を行う.評価可能な項目としては,内膜中膜複合体厚(intima-media thickness;IMT),プラーク,狭窄率があげられる.

1.頸動脈超音波検査の対象例

 脳梗塞や一過性脳虚血発作,一過性黒内障の患者,無症候であっても頸動脈に血管雑音を聴取する例においては頸動脈病変の有無の評価が必須である.そのほか,冠動脈疾患,下肢閉塞性動脈硬化症,胸腹部大動脈瘤,糖尿病,脂質異常症,透析患者などに頸動脈狭窄症が5~20%合併するといわれており,これらの患者に対してもスクリーニング検査として有用である1).

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