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特集 消化管と糖尿病

消化管からのインクレチン分泌と糖尿病治療薬

矢部大介

Diabetes Frontier Vol.28 No.2, 180-184, 2017

消化管は,経口摂取した栄養素の消化・吸収という古典的な役割に加え,代謝調節や免疫制御などきわめて多彩な役割を担う臓器である。特に代謝制御における消化管の役割は,膵島機能制御や食欲制御,胃運動制御など多岐にわたり,その多くが消化管から分泌される生理活性ペプチドの作用による。このような生理活性ペプチドの中でも,近年,インクレチンと総称される2つの消化管ホルモンglucose-dependent insulinotropic polypeptide(GIP),glucagon-like polypeptide-1(GLP-1)が注目されている。糖尿病治療薬の中でも,DPP-4阻害薬やα-グルコシダーゼ阻害薬,ビグアナイド薬は,インクレチンの分泌や代謝を制御することで,耐糖能の改善や体重減量効果を発揮することが報告されてきた。本稿では,インクレチン分泌制御に関する知見を概説すると共に,これら糖尿病治療薬が効果発現するメカニズムについて議論したい。
「key words」α-グルコシダーゼ阻害薬,メトホルミン,DPP-4阻害薬,SGLT2阻害薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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