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特集 消化管と糖尿病

インクレチンによる血糖調節

飯田淳史清野祐介林良敬有馬寛

Diabetes Frontier Vol.28 No.2, 163-168, 2017

1906年にMooreらは,腸管粘膜抽出物が高血糖患者の尿糖を減少させることを報告した。その後,1964年にElrick,McIntyreらは,健常人に経口糖負荷試験(oral glucose tolerance test:OGTT)を施行したところ,経静脈的糖負荷試験(intravenous glucose tolerance test:IVGTT)と比較して著明にインスリン分泌が惹起されることを相次いで報告した。これらの報告から,腸管粘膜内にインスリン分泌を増強する物質であるインクレチン(intestine secretion insulin:INCRETIN)が存在することが示唆された。その後,腸管ホルモンの精製によりgastric inhibitory polypeptide(GIP)が同定された。1973年にDupreらは,健常人にGIPをブドウ糖とともに経静脈投与すると,ブドウ糖のみの場合と比較して飛躍的にインスリン分泌が促進することを報告した。この報告により,GIPがインクレチン作用を示すことが判明し,glucose-dependent insulinotropic polypeptideと称されるようになった。
「key words」GIP,GLP-1,インスリン,グルカゴン,膵外作用

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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