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基礎講座 インスリン作用のKey Molecules

FoxOs

土屋恭一郎小川佳宏

Diabetes Frontier Vol.26 No.6, 765-772, 2015

「はじめに」FoxOはforkheadドメインを有する転写因子であり,FoxO1,FoxO3a,FoxO4,FoxO6によるサブファミリーを形成する。FoxOの転写因子としての活性は種々の翻訳後修飾により調節され,セリン/スレオニンキナーゼであるAktによるリン酸化による制御が最も研究されている。インスリンなどの増殖因子によりAktが活性化されると,FoxOは核内でリン酸化されて核外へ移行し,転写因子として不活性型となる(図1)。FoxOは細胞の増殖,分化,アポトーシス,ストレス抵抗性などを調節する多機能な蛋白質であり,個体レベルでも多様な病態生理的意義を有する。本稿では,各種臓器および病態におけるFoxOの役割について概説する。
「Ⅰ.肝臓」肝臓の糖新生はG6Pase(G6pc),PEPCK(Pck1)などの酵素により調節され,その活性はインスリン(発現抑制),グルカゴン(発現増加)などにより遺伝子発現レベルで制御される。G6pcとPck1はFoxOの標的遺伝子であり,FoxOはインスリン抵抗性に伴う肝臓の糖新生の亢進に重要な役割を担うことが示されている1)2)。
「Key Words」糖尿病,脂質異常症,動脈硬化

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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