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特集 糖尿病と脂質代謝異常の病態リンク

インクレチン薬と脂質代謝

平野勉

Diabetes Frontier Vol.24 No.4, 429-433, 2013

「はじめに」2型糖尿病の治療薬として定着した感のあるインクレチン薬であるが, 血糖低下効果以外に血清脂質への好影響も数多く報告されている. この効果は糖尿病大血管合併症の抑制にも結び付く重要な副次的作用である. 本稿ではインクレチン薬の脂質代謝に及ぼす影響について主要な文献をまとめてみた. 「I. GLP-1のトリグリセリド代謝に及ぼす影響」インクレチン薬は血清脂質とりわけトリグリセリド(TG)を低下させることが報告されている. TGも血糖と同様に食後に増加する. この異常な上昇は食後高脂血症と称され, 食後高血糖と同様に動脈硬化のリスクファクターと考えられている. Meierら1)は, 健常人にGLP-1(glucagon like peptide-1)を持続静脈内投与すると高脂肪食を負荷した後のTGの増加が著明に抑制されることを報告している(図1). この原因として胃からの食物排泄速度の遅延をあげている.
「key words」DPP-4阻害薬,インクレチン受容体作動薬,トリグリセリド,コレステロール,2型糖尿病

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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