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特集 糖尿病と脂質代謝異常の病態リンク

脂質異常とインスリン分泌不全~β細胞の脂肪毒性~

堀川幸男

Diabetes Frontier Vol.24 No.4, 396-401, 2013

「はじめに」2型糖尿病患者の脂質異常症には, VLDL(very low-density lipoprotein)合成の増加, HDL合成の低下, sdLDL(small dense LDL)の増加などの特徴が認められる. またインスリン感受性のLPL(lipoprotein lipase)活性が低下しているため, LDL, IDL, VLDLなどすべての動脈硬化性リポ蛋白のコレステロールを含んでいるnonHDL-Cが重要なマーカーとなり高値を示す. 正常の皮下脂肪はインスリン感受性が高く, 脂肪分解活性が低く, 遊離脂肪酸(free fatty acids:FFA)が大循環で高濃度にならないように働いているが, 一方, 内臓脂肪は門脈に限局してFFAを供するため肝臓, 膵臓に高濃度のFFAを提供することになる(図1)1). この慢性的FFAの高値がインスリン分泌能ならびにインスリン作用に影響するのであるが, これを一般的に脂肪毒性と呼ぶ.
「key words」高FFA血症,β細胞,脂肪毒性,高LDL血症,糖毒性

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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