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特集 インクレチン関連薬の多面的作用の理解に向けて

インクレチンによる摂食抑制作用

土持若葉上野浩晶中里雅光

Diabetes Frontier Vol.24 No.3, 291-295, 2013

「はじめに」GLP-1(glucagon-like peptide-1)は, インスリン非依存状態の糖尿病治療において重要な位置づけとなってきているが, ヒトおよび実験動物でGLP-1またはGLP-1受容体作動薬は摂食抑制作用を示すことから, 肥満治療薬の可能性を含んでいることが明らかとなってきている. 本稿では, 中枢および末梢のGLP-1の摂食抑制作用機構と消化管運動抑制作用, 他のペプチドホルモンとの関連, 肥満治療への影響について概説する. 「I. GLP-1の中枢内での摂食抑制作用機構」GLP-1受容体は, 膵島や肺に強く発現しており, 脳, 肝臓, 骨格筋, 腎臓にも発現が確認されている. GLP-1の中枢への作用を確認するためにGLP-1をラット脳室内に投与すると, 摂食抑制作用を認めた. また, 摂食抑制作用はGLP-1受容体作動剤であるexendin-4の脳室内投与によっても観察され, GLP-1受容体拮抗剤であるexendin(9-39)により阻害された1)-3).
「key words」GLP-1,摂食調節,弧束核,最後野,迷走神経,消化管運動,肥満治療

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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