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特集 インクレチン関連薬の多面的作用の理解に向けて

インクレチン,DPP-4阻害薬と動脈硬化

平野勉

Diabetes Frontier Vol.24 No.3, 276-280, 2013

「はじめに」最近DPP-4(dipeptidyl peptidase-4)阻害薬やGLP-1(glucagon-like peptide-1)受容体作動薬が2型糖尿病の血糖コントロールに広く用いられているが, これらインクレチン関連薬は単なる血糖降下薬にとどまらない多面的作用がある. そのなかでも糖尿病患者の生命予後に影響する動脈硬化による大血管症に対してインクレチン関連薬が, それを阻止する可能性に関心が集まっている. GLP-1は食後高血糖, 食後脂質異常症を改善したり, 血圧を低下させる間接的な作用のみならず, 動脈硬化形成のプロセスである血管内皮障害, 平滑筋増殖, マクロファージの泡沫化に直接抑制効果を示して動脈硬化の発症・進展を予防する可能性がある. また最近ではDPP-4阻害薬にはインクレチンを介さない抗動脈硬化作用があることが示唆されている. これはDPP-4(CD26)に炎症やインスリン抵抗性を惹起する可能性があるからである.
「key words」動脈硬化,血管,GLP-1,DPP-4阻害薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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