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特集 食事療法を見直す

炭水化物制限食の現状と課題

好川有希子宇都宮一典

Diabetes Frontier Vol.24 No.1, 70-74, 2013

「はじめに」現在のわが国における2型糖尿病の増加は, 脂質を中心とする栄養摂取のバランスの崩れに起因している. 食に対する価値観の多様性や日本人のインスリン分泌動態などの観点から適正な栄養素のあり方について再検討すべき時期にきている. 特に炭水化物は血糖に直接的な関与をするばかりでなく, 肥満是正の観点などからその摂取量に関心が高まっている. しかし各栄養素の意義はエネルギー代謝に関する包括的な視野に立って評価すべきであり, 決して個々に論じることはできない. かかる背景から, 本稿では現時点での炭水化物制限食の現状と課題について概説したい. 「I. 肥満治療における炭水化物制限の意義」肥満症の体重減量を目的とした栄養療法について, エネルギー制限のなかで主として脂質を制限すべきなのか炭水化物を制限すべきなのか歴史的に長い論議があったが, 近年炭水化物制限の効果が注目を浴びている. 炭水化物制限による減量の原理は, 炭水化物の摂取を控えることによりインスリン分泌を抑え, 脂肪蓄積を抑制することで効率的に体重が減少するとするものである.
「key words」炭水化物制限,脂質制限,体重減少,糖尿病,glycemic index(GI)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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