総説
専門医制度の現況と今後
Diabetes Frontier Vol.23 No.6, 643-651, 2012
「(I)新しい専門医制度に向けて」2012年夏, 国が関わる制度としての専門医制に新たな一歩が踏み出された. 厚生労働省の「専門医の在り方に関する検討会」(座長: 高久史麿・日本医学会長)は, これまで学会などの各団体が任意に制定してきたさまざまな領域の専門医制度の現状を改め, 専門医認定を担う新たな第三者機関を設置する, とする中間報告を了承した. 第三者機関の役割は, 各診療領域の専門医認定に一定の基準を定めて統一性をもたせ, これに基づいて設計された専門医制のもとで, 専門医を目指す医師は定められた検証可能な研修を履修し, 専門医による医療の質が一定以上に保たれるように整備することにある. 具体的には, 第三者機関は最終的な専門医の認定と, 専門医の養成プログラムの評価・認定, の2つを担う. 2013年には専門医制度を統括する第三者機関が設立される予定である. 今回の第三者機関設立に合わせ, 専門医認定を「2段階制」に再編する予定が示されている.
「Key Words」専門医,指導医,糖尿病,保健,更新
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