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特集 メトホルミンの現況と新たな展望

メトホルミンとAMPK

箕越靖彦

Diabetes Frontier Vol.23 No.1, 59-66, 2012

「はじめに」AMPキナーゼ(AMP-activated protein kinase: AMPK)は, 5'-AMPによって活性化されるセリン・スレオニンキナーゼである. AMPKは酵母のsnf1プロテインキナーゼ・サブファミリーに属し, 動物, 真菌類, 植物など, ほとんどすべての真核細胞に広く保存されている1). 哺乳動物のAMPKは, 細胞内AMP濃度上昇によって活性化し, 脂肪合成, コレステロール合成, 蛋白合成などATPを消費する同化作用を抑制するとともに, 解糖系, 脂肪酸酸化などATP産生を促す異化作用を促進する. それゆえAMPKは, 細胞内のエネルギー要求度に応じて中間代謝を制御する, いわゆる“metabolic sensor”あるいは“fuel gauge”と呼ばれている1)(図1). AMPKは, 当初, コレステロール合成の律速酵素であるHMG-CoAリダクターゼをリン酸化する調節酵素として見い出され, HMG-CoAリダクターゼ・キナーゼと呼ばれた.
「key words」メトホルミン,AMPK,LKB1,ミトコンドリア

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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