「Summary」アレルゲン免疫療法は,アレルギー疾患の自然経過を修飾し,その寛解を誘導しうる治療法である。喘息における,家塵ダニ・アレルゲン免疫療法の一般的な適応は,軽~中等症で呼吸機能が正常なアトピー型喘息である。ダニアレルゲンの関与が明確で,罹病期間は10年未満であることが望ましい。われわれの検討では,その有効率は罹病期間10年未満,1秒率70%以上の症例で高かった。また喘息の50~85%でアレルギー性鼻炎の合併がみられる。アレルゲン免疫療法はアレルギー性鼻炎ではすべての重症度における標準的ガイドライン治療であり,鼻炎合併の喘息では,特によい適応と考えられる。
「Key words」アレルゲン免疫療法,喘息,アレルギー性鼻炎,皮下免疫療法,“one airway,one disease”