特集 喘息と気道炎症Up-To-Date
ヘルパーT細胞Up-To-Date
Up-to-date information on helper T cells
喘息 Vol.27 No.1, 14-19, 2014
「Summary」喘息モデルマウスを用いた研究により, アレルギー性気道炎症の誘導にはIL-4, IL-5, IL-13などのサイトカインを産生するTh2細胞に加え, IL-9を主に産生するTh9細胞, IL-17A, IL-17Fを産生するTh17細胞などのヘルパーT細胞(Th細胞)分画が重要な役割を果たしていることが明らかとなった. また, その制御には制御性T細胞に加え, IFN-γを産生するTh1細胞が関与していることが示されている. さらに最近, アレルギー性気道炎症の惹起には, 気道上皮細胞が産生するサイトカインとそれに応答する自然免疫細胞の関与が明らかとなった. 「はじめに」気管支喘息では, アトピー型, 非アトピー型を問わず, アレルギー性気道炎症がその病態の根幹を成し, その誘導にはTh2細胞をはじめとするヘルパーT細胞(Th細胞)が深く関与している. 本稿ではTh細胞の分化機構に関する最近の話題と, そのアレルギー性気道炎症における役割を概説する.
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