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特集 気管支喘息に合併する病態

心理社会的問題

Psychosocial issues in the treatment of asthma

大矢幸弘

喘息 Vol.25 No.1, 64-69, 2012

[Summary]喘息は心理社会的要因による影響を受けやすい疾患であるが, 心身症としての側面はかつてほど強調されなくなってきた. しかし, 薬物療法や抗原回避だけではコントロール困難なケースも散見される. 最近は, 強い不安と喘息発作がレスポンデント条件づけされた心因性喘息・難治性喘息の患者は減少しているが, 小児の場合は, 喘息発作が親の愛情を獲得できることを好子としてオペラント条件づけされているケースがある. また, アドヒアランスや医療ネグレクトの確認も重要であるが, 同時に, vocal cord dysfunction(VCD)など頻度の高い上気道性の喘鳴疾患についても喘息との鑑別や合併を念頭に診療を進める必要がある.
[I]心身症の概念と心理社会的アプローチの変遷 吸入ステロイド薬(inhaled corticosteroid;ICS)が普及する前の時代は, 薬物療法だけでは十分なコントロールが得られない患者が多く, 難治性喘息や心因性喘息としてカテゴライズされることも少なくなかった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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