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特集 男性骨粗鬆症Ⅱ

Ⅲ.治療 3.前立腺癌におけるCTIBLの病態とマネジメント

長屋直哉堀江重郎

THE BONE Vol.33 No.3, 67-71, 2020

前立腺癌はわが国の男性において,胃癌に次いで2番目に罹患率の高い癌である.進行性前立腺癌は骨転移を伴うことが多く,骨転移は予後に影響するだけではなく,骨関連事象を引き起こす原因となる.転移を伴う進行性前立腺癌の標準治療はアンドロゲン除去療法(Androgen-deprivation therapy:ADT)である.しかしながら,ADTは骨量減少と相関し,骨折の原因となる可能性が指摘されている1).つまり前立腺癌の治療そのものが,骨合併症のリスクを増加させてしまう治療関連骨減少症(Can-cer treatment-induced bone loss:CTIBL)を引き起こす.進行性前立腺癌は予後が比較的長いこと,そして一般的にADTは生涯継続されることから,ADTに伴う骨量減少を適切に診断し,骨折を予防することは,患者の生活の質(quality of life:QOL)を維持するために重要である.
ここでは,前立腺癌患者での骨代謝およびアンドロゲン除去療法関連骨量減少(ADT-mediated bone loss)に関する生理学的なメカニズムを説明し,さらに現在臨床で行われているCTIBLの管理,治療方法を概説する.
「KEY WORDS」アンドロゲン除去療法(ADT),ビスホスホネート製剤,デノスマブ,SERM,DXA

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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