腱・靱帯の分化・成熟の指標となるScxScleraxis)やTnmdTenomodulin)などのマーカー分子が同定されたことによって,近年,腱・靱帯形成に関する研究は進展した.とりわけ,Scxの遺伝子制御領域を利用したレポーターマウスやCreリコンビナーゼ(Cre)ドライバーマウスを用いた個体レベルの解析により,Scxを中心とした腱・靱帯と硬組織との連結部の組織構築に寄与する細胞の特性と分子の実体が明らかになりつつある.
「KEY WORDS」腱,靱帯,歯周靱帯,Scx,遺伝子改変マウス