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特集 運動器を構成する骨・軟骨・関節・筋肉・靱帯・腱のトピック

7.骨細胞に関する最新のトピック―骨細胞研究の最前線―

中島友紀

THE BONE Vol.33 No.1, 63-71, 2019

骨細胞は骨構成細胞で大多数を占める細胞であり,神経細胞様の細胞突起によって骨基質内で骨細胞同士,また骨表面の破骨細胞や骨芽細胞と密接にコンタクトしている.骨細胞は骨に埋め込まれていることから,長い間その機能について不明な点が多かった.しかし近年,マウスジェネティクスの進歩やヒト骨疾患研究の発展によって,骨代謝を制御する司令塔であることが実証されつつある.さらに,骨細胞がさまざまな生体制御システムと連環していることが明らかになり,これまで運動器として捉えられてきた骨が,多臓器と連環する内分泌器官であると考えられはじめている.
「KEY WORDS」RANKL,Sclerostin,Semaphorin3A,メカニカルストレス,骨細胞性骨溶解,多臓器制御

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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