早期OAの定義はまだ確立されたわけではないが,痛みを中心としたOAの症状はあるものの,単純レントゲンでは関節裂隙狭小化がみられない状態とするのが一般的と思われる1).つまり早期OAは単純レントゲンで認められない程度の軽度の変性変化を基盤として痛みを発する何らかの機序が発現した状態と考えられる.本稿でははじめに早期発症の素因となる関節の加齢性の変化について述べ, その後に早期OAを念頭に, 加齢性の変化と痛みや軟骨の変性あるいは単純レントゲン上のOA変化の出現といったOAの構築学的な進行との関連について,今までの知見をまとめる.
「KEY WORDS」加齢性変化,MRI,疫学研究,痛み,構築学的変化
「KEY WORDS」加齢性変化,MRI,疫学研究,痛み,構築学的変化