変形性膝関節症(膝OA)を単純X線のみで評価した時代には,疼痛を主とした臨床症状と病態は関連が低いとされてきた.近年のMRIやバイオマーカーなどを用いた研究により,臨床症状は滑膜炎と関連し,さらにその滑膜炎が,初期では軟骨病変と関連したCOXを介した炎症であるのに対し,進行期から末期へと重症化すると軟骨下骨の病変と関連することが明らかとなり,重症度により関連する病態が異なることが明らかとなってきた.
「KEY WORDS」変形性膝関節症,滑膜炎,疼痛,サイトカイン,骨髄異常陰影