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特集 神経難病に挑む―診断学から治療学へ―

筋萎縮性側索硬化症(ALS)に対する治療法開発の最前線

―iPS細胞創薬、遺伝子治療、細胞医療―

森本悟

Pharma Medica Vol.41 No.4, 41-45, 2024

本総説では、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の病態メカニズムと治療の最新展開を概説する。ALSは、主に脳脊髄運動ニューロン脱落を特徴とする進行性の致死性神経変性疾患である。SOD1C9orf72TARDBPFUSなどの遺伝子変異やTDP-43異常によるタンパク質凝集、RNAスプライシング異常がALSの病態進行に深く関与しており、これらを標的とした治療法開発が進んでいる。また、近年台頭してきたiPS細胞創薬では、ロピニロール塩酸塩が神経系細胞内コレステロール生合成の抑制を治療ターゲットとしてALSに有効である可能性が示唆された。さらに、アンチセンス核酸療法(遺伝子治療)や細胞医療(再生医療)など、次世代の治療法がALS治療における新たな希望として注目されている。
「KEY WORDS」筋萎縮性側索硬化症(ALS),iPS細胞創薬,遺伝子治療,細胞医療

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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