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特集 siRNAが切り開く循環器の疾患修飾治療

特集にあたって

辻田賢一

Pharma Medica Vol.41 No.3, 5, 2024

循環器領域の薬物治療において、siRNA製剤という新しい風が臨床の現場まで吹いてきた。核酸医薬は読んで字のごとく、遺伝子やRNAをターゲットとする新しいアプローチだが、なかでも、siRNA(small interfering RNA)は、特定のmRNA(メッセンジャーRNA)を標的にし、その分解を促進することで(RNA干渉(RNAi))、その遺伝子発現を抑制し、該当するタンパク質の合成を抑制するというメカニズムを有する。In silicoアプローチを駆使した薬剤開発でも話題を呼んだ。一方、siRNAを用いた治療には、siRNAを細胞内に届けるデリバリー、免疫反応、安定性などの技術的な課題が存在していた。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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