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特集 貧血と諸疾患の機序を探る

薬剤性貧血

中村安孝

Pharma Medica Vol.39 No.11, 63-66, 2021

薬剤性貧血には溶血性貧血,赤芽球癆,鉄芽球性貧血,巨赤芽球性貧血などがあり,原因となる薬剤も多く存在するため,薬剤服用中における貧血は副作用による可能性を意識する必要がある。また,好発時期については,発生機序により異なるが,最も発生頻度が高い,免疫学的機序による溶血性貧血のなかのハプテン型の場合は,投薬後7~10日目に多いが,以前に感作されている場合には,数時間~1日で発生する場合がある。薬剤の関与により,赤血球に対する自己抗体ができて溶血する場合は,3~6ヵ月後に生じる頻度が高い。赤芽球癆の場合にも,数ヵ月間投与後に生じることが多い。赤血球の寿命は,一般的に120日間程度とされていることから,薬剤性貧血が発生した場合には,少なくとも過去4ヵ月程度の服用履歴を確認する必要がある。
「KEY WORDS」薬剤性貧血,溶血性貧血,赤芽球癆,鉄芽球性貧血

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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