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特集 がんバイオマーカーの探求

免疫チェックポイント阻害薬の効果とctDNA

西尾和人坂井和子

Pharma Medica Vol.38 No.7, 9-12, 2020

がんに対する新たな治療戦略としてがん免疫療法が注目され,なかでもPD-1/PD-L1阻害薬を中心とした免疫チェックポイント阻害薬(immune-checkpoint inhibitor:ICI)の治療開発が多くのがん腫で進んでいる。ICIは一部の患者には奏効と長期予後の改善をもたらす。一方で多くの患者はICIの恩恵を受けない。それゆえ,患者をより適切に選択するために,効果を予測する新たなバイオマーカーが必要と考えられている。現在,免疫組織化学染色によるPD-L1発現などが用いられるが,予測性には限界があり,さらなるバイオマーカーが求められる。また,治療経過が長期にわたる場合もあり,治療のモニタリングのマーカーの必要性も高まっている。そのため,低侵襲で繰り返しの検査が可能なリキッドバイオプシー(LB)検査に期待が寄せられている。本稿では,循環腫瘍DNA(ctDNA),血液TMB(tumor mutation burden)などの新規血漿バイオマーカーについて肺がんにおける臨床的意義を中心に概説する。
「KEY WORDS」免疫チェックポイント阻害薬(ICI),immune-related adverse event(irAE),tumor mutation burden(TMB),deficient mismatch repair(dMMR)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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