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特集 NAFLD/NASH診療の現況と展望

NAFLD/NASHの病理所見

辻󠄀川華子坂元亨宇

Pharma Medica Vol.37 No.9, 19-22, 2019

近年,世界的に非アルコール性脂肪性肝疾患(non-alcoholic fatty liver disease:NAFLD)は増加傾向にある1)。NAFLDは非アルコール性脂肪肝炎(non-alcoholic steatohepatitis:NASH)と非アルコール性脂肪肝(non-alcoholic fatty liver:NAFL)からなり,日常の病理診断でNASHに遭遇することも増えている。NASHは,1980年にLudwigらに命名された疾患であり2),確定診断には切除検体や生検検体での病理学的検討が必要である。主だった組織所見として,炎症,脂肪化,ballooning,Mallory-Denk体,線維化が挙げられる。炎症細胞浸潤がないと“肝炎”とはいえず,炎症があっても脂肪化が全くない場合は“脂肪性肝炎”と組織で診断するのは難しい。BallooningやMallory-Denk体の有無,主にBruntやKleinerらの分類で評価される線維化もNASHの予後や確定診断に関わる重要な評価項目である。ただし,肝生検の症例数は施設によって大きな差があり,あまり見慣れていない場合は評価が難しいこともある。また病理医間でも評価の差異があることも否めない。今回は診断の助けとなるようなポイントを含め,NAFLD/NASHの病理所見を記載する。
「KEY WORDS」炎症,脂肪化,Ballooning,Mallory-Denk体,線維化

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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