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特集 血友病診療の新たな展開

血友病性関節症の評価と治療

竹谷英之

Pharma Medica Vol.37 No.5, 41-44, 2019

血友病治療薬の開発と治療方法の改善により,その治療目的は,「出血時いかに止血するか」から,「いかに出血をさせないか」へと変遷してきている。そのため血友病性関節症の発症率は減少し,重症の関節症も減っていくことが期待されている。しかし幼少期に十分な治療を受けることができなかった30歳以降の世代においては,血友病性関節症はすでに進行しており,関節機能障害のため日常生活が制限されている患者も少なくない。また血液製剤による定期補充療法のアドヒアランスが思春期で低下することや,定期補充療法のアドヒアランスの低下が関節内出血回数を増加させる可能性があることから,十分な治療を受けている世代においても,血友病性関節症がなくなるとはいえない。その一方で血液製剤の開発と治療方法の改善により,血友病患者の平均余命は健康男性と差がないといわれる時代になった。そのため患者の生活の質を低下させる原因となる血友病性関節症に対する評価や治療がより重要になってきている。
「KEY WORDS」標的関節,関節鏡視下滑膜切除術,人工関節置換術,関節固定術

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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