<< 一覧に戻る

特集 ビヨンドコレステロール時代の動脈硬化リスク管理

ミクロソームトリグリセリド転送蛋白

―機能そして治療標的として―

塚本和久

Pharma Medica Vol.36 No.10, 35-38, 2018

食事由来の脂質は小腸からカイロミクロンとして吸収され,カイロミクロンを介して体の各組織に中性脂肪が運ばれてエネルギーへと変換される。また,肝臓からは,肝臓で合成された中性脂肪を超低比重リポ蛋白(very low density lipoprotein;VLDL)にのせて分泌・放出することにより,各組織に中性脂肪が運搬されてエネルギー源となる。このように,小腸細胞でのカイロミクロン合成および肝細胞でのVLDL合成は,ヒトの活動・生命を維持するのに必須の過程である。そして,これらリポ蛋白の細胞内での合成そして細胞外への分泌に必須なのがミクロソームトリグリセリド転送蛋白(microsomal triglyceride transfer protein;MTP)である。
「KEY WORDS」ミクロソームトリグリセリド転送蛋白(MTP),無βリポ蛋白血症,アポリポ蛋白B, 家族性高コレステロール血症ホモ接合体(HoFH),ロミタピド

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る