現在,医療従事者の職業感染は肝臓疾患だけでも,年間で数十件以上が災害認定を受けており,今なお多くの職業感染事例が報告されている。薬剤師は医師や看護師と比較して,職業感染リスクは低いものの,近年は病棟で患者と接する機会も増加し,適切な感染対策が重要である。われわれ医療従事者は,標準予防策の遵守をはじめ,適切な個人防護具の着用やワクチンの接種などにより,患者への二次感染を予防している。医療従事者へのワクチン接種は,積極的に行うべきものではあるものの,医療従事者がその必要性と重要性を理解する必要がある。
「KEY WORDS」職業感染,B型肝炎,HIV,インフルエンザ, 麻疹・風疹・水痘・流行性耳下腺炎